2012年12月30日日曜日

記憶

私の奥底で

うすく
かすかに

ひびわれかけていたもの


その上に
とめどない涙は
慈雨のごとく降り注ぐ



大地をよみがえらせるように





「私はお母さんになれるんでしょうか?」


「…あなたは自分でわかるでしょう?」



瞬間みえた
はるかな時空の

紫がかった
うつくしい

青い光。



「…約束してる子がいます」
唇をついてでた言葉。


気がついたら
両の目から涙があふれていた





…来てくれたんだね。


ただ
深い
愛ゆえに。




愛をまるごと差し出して


私ひとりの力では
乗り越えられなかったものを


かるがると
打ち砕いて。




目の前にさす光
あたらしい地平




ありがとう。
思い出したよ。

背中の羽




生まれ変わった世界のなかで

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